2013年03月02日
傷だらけの子供たち【第三話 開いた扉と現実】
リサの家は、広い通りに面した大きなマンションの8階にあった。
間取りは3DK,築年数も浅く小奇麗な感じ。
その3DKの部屋に、いったい何人が暮らしているんだろう・・?と前から不思議には思っていた。
家族構成は、
●リサ祖母(リサ母の母)
●リサ母
●リサ叔母(リサ母の妹・独身)
●長女(リサ姉・1)17歳(高校へは行かず家計の為に働いているらしい)
●次女(リサ姉・2)14歳(中2・主に子守や家事など担当)
●三女・リサ(本人・当時11歳)
●長男(リサ弟) 推定1歳ちょっと・・・
父親は関東の人で、1人関東に残って仕事をしているそうだ。
リサが小学校を卒業したら、関東の父親のところへ引っ越すことが決まっているのだと次女から聞いたことがあったが、本当なのかうそなのかはわからないしどうでもいい。
まだこんなに小さい長男がいるってことは、それほど夫婦仲が険悪というわけでもなさそうだな、とも思った。
ひしめき合い7人が暮らすこの家で、リサはどんなな存在だったのかなぁ、と思いをめぐらす小さな出来事がコレまでにも何度かあったのだ。
次女は、その日あった出来事を、「もー黙って静かにしてお願いします」というくらいにぺちゃくちゃしゃべりまくる子どもだ。その様子を見ていたリサが、
「○○、いつもそんなにマーマーとしゃべるんだ・・・?うち、マーマーともねーねーたちとも口きかんよ~」
と言っていたのを聞いて、少し驚いた記憶がある。
あれだけの大家族の中で、三女として生まれ、目に入れても痛くないほど皆から可愛がられている小さな弟がいて、自分の存在をどう感じて、どんな日々を送っているのだろう・・・と勝手な妄想をしたりもした。
**************続き*************
インターホンを押したのと同時に玄関ドアがバッと開いた。
玄関のたたきに、はだしでリサが仁王立ちでいる。奥のほうで長女がなにかを怒鳴っている声が聞こえた。
リサは私があいさつもろくにしないうちに、何の前触れもなくいきなり叫びだした。
「私、今日は○○(次女の名)とは遊んでません!遊びに行ってません!だって私は今日、塾に行ってたんですから!言いがかりをつけないでください!」
目が点になるというのはこういうことか、と思い、不謹慎だがあまりのことにプッ!と吹き出してしまった。
そばには赤ん坊を抱いたリサの母親がいる。
リサは、一生懸命母親に対して、アピールしようとしていた。
「私はうそついていない!うそつきは私ではなくて○○とおばさんなんだよ!お母さん私を信じて!」
少し悲しいようななんともいえない気持ちになったが、落ち着いて、じっとリサの目を見据えて、口を開いた。
「リサちゃん、おばさんはね、○○(次女)のことがとても大事なの。○○のお友だちであるリサちゃんのことも同じように大事なのよ。そんな大事なお友だちの顔を見間違えるなんてありえないのよ」
私は長年の接客業と営業職のせいで、一度見た顔、聞いた声、名前は絶対に忘れないし間違えないという特技がある。ましてや、当日のほんの数時間前に見た子どもの友だちの顔を忘れるほどモーロクはしていないつもりだ。
しかし、リサは、通路の隅のほうにいた次女に向かっても叫んだ。
「私は今日あんたと遊んでないじゃない!なんでそんなうそをつくの!?このうそつきーー!!!!!」
私だけでなく、次女までもうそつき呼ばわりしてわめき散らすリサの姿を、もうなんというか、哀れとしか思えずしばらくじっと見ていた。
リサの母は、奥にいる長女たちに赤ん坊を渡すと、ツカツカと玄関にやってきて、リサの胸座を掴み一昔前のヤンキーのように(失礼!)ドスのきいた声で怒鳴りつけた。
「お前○○とは去年から遊んでないって言ったのに、うそついて何度も何度も遊んでるんじゃないか!しかもまた塾さぼりやがって!どんだけうそつきゃ気が済むんだお前は!※sdfghjjkl;(聞き取り不能)」
母親に怒鳴られ罵倒されまくってもリサは必死にうそを突き通そうとした。
「私は行ってない!何も知らない!うそはついていない!」と・・。
ちなみにこの時点で夜の10時過ぎである。
集合住宅なのである。
ラチがあかないとじっと見ていた警官二人がそばにやってきた。
リサの母親に向かって、口火を切った。
「お母さん、リサちゃんの持ち物をあらためさせてもらってもいいですかねぇ?本人はどんなことをしてでもうそを突き通したい理由があるみたいだけど、そのへんは置いといてですね、リサちゃんの身の潔白が証明できればバンバンザイですし、ね?」
「ちなみにいくらなくなったの?」と聞いてきたリサの母親に、金額を告げると腰を抜かしていた。2年半かけて貯めてきた大事なお金、だったということも伝えた・・。
続く・・・・・・・

間取りは3DK,築年数も浅く小奇麗な感じ。
その3DKの部屋に、いったい何人が暮らしているんだろう・・?と前から不思議には思っていた。
家族構成は、
●リサ祖母(リサ母の母)
●リサ母
●リサ叔母(リサ母の妹・独身)
●長女(リサ姉・1)17歳(高校へは行かず家計の為に働いているらしい)
●次女(リサ姉・2)14歳(中2・主に子守や家事など担当)
●三女・リサ(本人・当時11歳)
●長男(リサ弟) 推定1歳ちょっと・・・
父親は関東の人で、1人関東に残って仕事をしているそうだ。
リサが小学校を卒業したら、関東の父親のところへ引っ越すことが決まっているのだと次女から聞いたことがあったが、本当なのかうそなのかはわからないしどうでもいい。
まだこんなに小さい長男がいるってことは、それほど夫婦仲が険悪というわけでもなさそうだな、とも思った。
ひしめき合い7人が暮らすこの家で、リサはどんなな存在だったのかなぁ、と思いをめぐらす小さな出来事がコレまでにも何度かあったのだ。
次女は、その日あった出来事を、「もー黙って静かにしてお願いします」というくらいにぺちゃくちゃしゃべりまくる子どもだ。その様子を見ていたリサが、
「○○、いつもそんなにマーマーとしゃべるんだ・・・?うち、マーマーともねーねーたちとも口きかんよ~」
と言っていたのを聞いて、少し驚いた記憶がある。
あれだけの大家族の中で、三女として生まれ、目に入れても痛くないほど皆から可愛がられている小さな弟がいて、自分の存在をどう感じて、どんな日々を送っているのだろう・・・と勝手な妄想をしたりもした。
**************続き*************
インターホンを押したのと同時に玄関ドアがバッと開いた。
玄関のたたきに、はだしでリサが仁王立ちでいる。奥のほうで長女がなにかを怒鳴っている声が聞こえた。
リサは私があいさつもろくにしないうちに、何の前触れもなくいきなり叫びだした。
「私、今日は○○(次女の名)とは遊んでません!遊びに行ってません!だって私は今日、塾に行ってたんですから!言いがかりをつけないでください!」
目が点になるというのはこういうことか、と思い、不謹慎だがあまりのことにプッ!と吹き出してしまった。
そばには赤ん坊を抱いたリサの母親がいる。
リサは、一生懸命母親に対して、アピールしようとしていた。
「私はうそついていない!うそつきは私ではなくて○○とおばさんなんだよ!お母さん私を信じて!」
少し悲しいようななんともいえない気持ちになったが、落ち着いて、じっとリサの目を見据えて、口を開いた。
「リサちゃん、おばさんはね、○○(次女)のことがとても大事なの。○○のお友だちであるリサちゃんのことも同じように大事なのよ。そんな大事なお友だちの顔を見間違えるなんてありえないのよ」
私は長年の接客業と営業職のせいで、一度見た顔、聞いた声、名前は絶対に忘れないし間違えないという特技がある。ましてや、当日のほんの数時間前に見た子どもの友だちの顔を忘れるほどモーロクはしていないつもりだ。
しかし、リサは、通路の隅のほうにいた次女に向かっても叫んだ。
「私は今日あんたと遊んでないじゃない!なんでそんなうそをつくの!?このうそつきーー!!!!!」
私だけでなく、次女までもうそつき呼ばわりしてわめき散らすリサの姿を、もうなんというか、哀れとしか思えずしばらくじっと見ていた。
リサの母は、奥にいる長女たちに赤ん坊を渡すと、ツカツカと玄関にやってきて、リサの胸座を掴み一昔前のヤンキーのように(失礼!)ドスのきいた声で怒鳴りつけた。
「お前○○とは去年から遊んでないって言ったのに、うそついて何度も何度も遊んでるんじゃないか!しかもまた塾さぼりやがって!どんだけうそつきゃ気が済むんだお前は!※sdfghjjkl;(聞き取り不能)」
母親に怒鳴られ罵倒されまくってもリサは必死にうそを突き通そうとした。
「私は行ってない!何も知らない!うそはついていない!」と・・。
ちなみにこの時点で夜の10時過ぎである。
集合住宅なのである。
ラチがあかないとじっと見ていた警官二人がそばにやってきた。
リサの母親に向かって、口火を切った。
「お母さん、リサちゃんの持ち物をあらためさせてもらってもいいですかねぇ?本人はどんなことをしてでもうそを突き通したい理由があるみたいだけど、そのへんは置いといてですね、リサちゃんの身の潔白が証明できればバンバンザイですし、ね?」
「ちなみにいくらなくなったの?」と聞いてきたリサの母親に、金額を告げると腰を抜かしていた。2年半かけて貯めてきた大事なお金、だったということも伝えた・・。
続く・・・・・・・

Posted by 阿部由明 at 23:43│Comments(0)
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